皆さんこんにちは。
今回は電験三種合格後は「エネルギー管理士を目指そう!」ってことで話をしていきたいと思います。
前回の続きで今回は後半部分になります。
エネルギー管理士がどんな資格かある程度わかったところで、次はこう言った疑問がでてくると思います。
- エネルギー管理士がどんな資格かは分かったけど実際にはどんな勉強をしたらいいの?
- 電験三種の知識だけでの合格は無理なの?
今回の記事ではこのような疑問に答えながら、僕の合格体験談とともに話していきたいと思います。
前回の記事はこちら
※ここで言うエネルギー管理士とは電気分野のことを言っています。
エネルギー管理士の勉強方法
エネルギー管理士の勉強方法についてですが、答えは非常にシンプルです。
それは「新たに少しだけ数学」と「過去問」をひたすらやり続けるのみなんです。
電験三種の勉強方法でも言っていますが過去問を勉強するのが一番効率良く勉強できます。
これは僕が今まで取得してきた資格全てに当てはまるんですが。
次から詳しく説明していきますね。
エネルギー管理士試験は過去問の類題が多い試験
上に書いた通り、エネルギー管理士の試験は毎年毎年、同じような問題が結構出ます。
僕の感覚では毎年違う問題が出る電験三種よりもエネルギー管理士の方が簡単に感じました。
試験の内容で言えば、エネルギー管理士の方が難しいのですが、毎年同じようなパターン化された問題ばかりなので過去問で解き方を理解し、覚えてしまえば結構簡単に合格するのでは!?と思います。
ただ、自動制御の問題などでは微分方程式やラプラス変換が必要になるので新たに数学の勉強は必須です。
それらさえ覚えてしまえばなんて事のない資格ですね。
こんな偉そうなことを言っていますが、僕は電験三種合格の翌年に9ヶ月間、1日2時間の勉強を続けてなんとか一発合格しました。
「勉強しすぎじゃない?」って思われそうですが、僕は特別頭が悪いのでこれぐらい勉強しないと合格できなかったんですよ。普通の人であれば100時間ほどの勉強で合格する方もいます。
しかしこれでも電験三種よりは勉強時間は短いんですからね!笑
具体的には520時間ほどです。忙しくて勉強できない日もあったので。(電験三種は1000時間以上です。)
電験三種よりも勉強時間が短く済んだのは間違いなく電験三種の知識があったからなんですが、具体的にどういうとこで使えるのか説明していきますね!
エネルギー管理士の科目
エネルギー管理士の科目は全部で4科目あり、
- 科目I:エネルギー総合管理及び法規
- 科目II:電気の基礎
- 科目III:電気設備及び機器
- 科目Ⅳ:電力応用
こんな感じです。なぜ、ローマ数字で番号を表記しているのかは分かりません。笑
では一つずつ見ていきましょう!
科目Ⅰ:エネルギー総合管理及び法規
この科目は主に法令関係ですね。電験三種でいえば「法規」に当たる部分ですが、この科目だけは全く電験三種とは関係ありません。一から勉強する必要があります。
しかし、覚えるのが得意な方であればなんて事のない科目ですし、計算問題も出ますが電験三種の法規で出てくる計算問題よりも圧倒的に簡単です。そんなに苦労することはないでしょう。
科目としては
- 問題1:エネルギーの使用の合理化等に関する法律及び法令
- 問題2:エネルギーの情勢・制作・エネルギー概論
- 問題3:エネルギー管理技術の基礎
この3つですが問題2だけは最近のエネルギーの情勢からちょくちょく問題が変わります。
ですが、特別に新しく勉強しなくても過去問だけでなんとかなるレベルです。新問が出ても1問か2問くらいなのでここで悩むくらいなら捨てて違う問題を解きましょう。時間の無駄です。
僕にとっては一番簡単な科目でした。
科目Ⅱ:電気の基礎
電験三種でいえば理論と機械にあたる科目ですが、この科目が一番難しかったです。
科目としては
- 問題4:電気及び電子理論
- 問題5:自動制御及び情報処理
- 問題6:電気計測
の3つですが問題4は理論の知識があればそこまで難しくないです。新たに三相不平行回路の勉強は必要ですが、出題されない事の方が多いので基礎的なことが分かっていれば全問正解も夢ではありません。自慢になってしまいますが僕は全問正解でした。笑
しかし問題5は難しかった!自動制御では最終値の定理やラプラス変換などの新しい知識が必要になってきます。ここに関してはほぼ正解できず、勘で書いたものが正解っていうのが多かったですね。
自動制御が得意な方はなんてことないでしょう。
情報処理に関してもどうも僕はこういう分野が苦手なのでさっぱり分かりませんでした。
大人しく捨てましたね。
問題6は電験三種の理論の科目でも出てきますが結構似た問題が出ます。電験三種の知識があれば対応できるでしょう。
科目Ⅲ:電気設備及び機器
電験三種でいえば電力と機械にあたる部分です。
科目としては
- 問題7、8:工場配電
- 問題9、10:電気機器
この4つですがこれらは電験三種の知識だけで解けます。
新たに勉強することはほぼ無いので過去問だけ勉強しておけば間違い無いでしょう!
この科目も僕にとっては簡単でした。
科目Ⅳ:電力応用
電験三種でいえば機械に当たる部分です。
科目としては
- 問題11、12:電動力応用
- 問題13:電気加熱
- 問題14:電気化学
- 問題15:照明
- 問題16:空気調和
科目がたくさんありますが問題11と12は必須科目で13から16までは選択問題になります。
この問題13から問題16の中から自分の得意な分野で2問選ぶことになるのですが電験三種を合格している方には問題13の電気加熱と問題15の照明がおすすめです。
僕自身は電験三種の機械科目でもこの二つが一番簡単だったのですが、電気化学の方が得意って方は電気化学でもいいでしょう。
空気調和に関しては新たに勉強する必要がありますので楽に合格したい方は13から15の問題を選択しましょう!
問題11と問題12に関してははっきり言いますが、「難しい」です。物理の知識がかなり必要になってきますし、電験三種の知識だけでは追いつきません。
もともと物理が得意な方にはなんて無いんでしょうけど僕にはそんな知識が全くなかったのでここは一から勉強しました。それこそ物理の本も買ったぐらいです。
具体的には重力加速度や仕事量、チカラ、トルクの計算などが出てきます。
感覚的にはこの科目が一番難しいですが、過去問で分からないところを参考書や物理の本で勉強すればなんとかなります。試験では過去問の類題が結構出てるので、過去問が一通り解ければ合格に近づくでしょう。
まとめ:【結論】エネルギー管理士は過去問のやり込みで十分合格可能!
結論としては電験三種と同じく、過去問のやり込みだけで十分合格可能です。
電験三種を合格していない方であれば過去問だけでは難しいですが、電験三種の知識があれば合格はそんなに遠くありません。
ただ、物理の知識がない方にとっては新たに物理を勉強した方がいいかもしれませんが、しなくても過去問の解説だけを見ればある程度は理解できます。
僕は一応、物理の勉強をしましたが後から思えば別に必要なかったと思っています。勉強しているときは不安になったので一応勉強しましたが…。
自動制御の問題でも新たに学ぶというよりも過去問を解きつつ、ラプラス変換や最終値の定理を勉強した方が効率はいいです。そのほうが試験に出る部分だけの勉強で済みますので。参考書を使うと試験には出ない部分まで勉強することになり、それは無駄になります。
一応、僕も買った数学の本を載せておきます。
この本はラプラス変換や微積分のことが非常に分かりやすく書いてあるのでおすすめです。
僕の勉強方法としては過去問を解き、分からないことが出てきたら4科目が1冊に詰まっている参考書で調べるというスタイルでした。それでも分からなければググってました。さらにそれでも分からなければ捨てました。
皆さんも一つの問題にこだわらずに分からなければ素直に捨てましょう。
捨てる勇気も必要です。
ちなみに僕が使っていた参考書はこちら。
過去問はこちら。
過去問で効率よく勉強して、無事合格することを祈っております。
皆さん、頑張ってください!